魚突きを始めたばかりの方であれば続けていくうちに次のような事を考えるようになるのではないでしょうか
・息が全然持たず深く潜る事ができない
・もっと長く息を止めれるようになりたい
・どうやって息止めの練習をすると良い?
そのような初心者の方の悩みを解決するため、今回は魚突きに必要なスキルのひとつ『息止め』について解説していきます。
人が息を止めるとなぜ苦しいと感じるか、などの人体のメカニズム的な話は一切せず、この記事では魚突きにおいて重要な次の3つの事に焦点を当てて詳しく解説します。
・息止めの練習方法
・大気中と海中での息止めの違い
・魚突きではどれだけ息を止められると良いか
息止めの練習方法
この記事を読んでくれる方の多くが1番知りたいであろう練習方法から解説していきます。
練習方法を説明する前に心構えについて話しますが、ハイパーベンチレーションのような危険な息止め方法を知っていることを前提に説明していきます。
ハイパーベンチレーションはとても危険な息止め方法なので知らない方はまずその知識を覚えることをおすすめします。
練習に入る前の心構え
これから練習方法を説明していきますがその前に練習する時の注意点について話します。
1.絶対に無理はしない
2.ひとりでは練習しない
3.毎日コツコツと継続する
絶対に無理はしない
どんな事でもそうですが無理をしてもいい事はありません。
しかも息止めの練習は危険を伴うため無理は絶対に禁物です。
自分の実力を過信せず余裕のある範囲で練習をしていきましょう。
ひとりでは練習しない
息止めの練習を行う時は必ず近くに人がいる時にするようにしましょう。
過去に大気中で息止めの練習をしていた人がブラックアウトに陥り、意識を失った例もあるので万が一に備えて助けてくれる人がいる状態で練習する事を強く勧めます。
毎日コツコツと継続する
息を長く止めるために必要なことは肺活量を増やすこと。
ではありません!
もちろん肺活量を増やすことにより肺の中へ取り込める酸素の量が増え、長く息を止めれるようにはなりますが息止めの本髄はそこではなく二酸化炭素への耐性です。
体のメカニズム的な話になりますので詳しくは解説しませんが、人が苦しいと感じるのは酸素が減っているからではなく、体内の二酸化炭素が増えているからです。
その体内で増える二酸化炭素への耐性を付けることによって、より長く息を止めることが出来るようになります。
つまり、息を長く止めるために必要なことは息を止めて苦しいと感じる事を何度も経験することにより体が二酸化炭素が増えることに慣れてゆくので毎日行うことにより少しずつですが息を止めておける時間が長くなっていきます。
具体的な練習方法
心構えで話した事を守り、安全第一で練習するようにしましょう。
練習のために必要なものは携帯のタイマー機能だけです。
この練習方法で重要なことは息止めと息止めの間で行う呼吸は一度だけということです。
上記の練習方法の息を止める時間やセット数は入門用であり繰り返していくと楽に出来るようになります。
この設定でも厳しい人は時間を20秒や15秒に短くしても問題ありません。
無理のない範囲で練習しましょう。
設定時間に慣れ、楽に出来るようになったら少しずつ負荷を強めていきます。
30秒だった時間を40秒へ
5セットだったものを6セットへ
最終目標は60秒を10セットです!
このレベルまで到達すると連続2分の息止めなど余裕でクリアすることが出来ます。
人によっては4分以上も達成することができるため、海中で2分間は魚達と戦うことが出来ます。
息止めに慣れ、練習の設定を増やす時に今の自分の息止めの限界を測定してみると成長を感じることができ、モチベーションの維持に繋がります。
この後の記事は
・大気中と海中での息止めの違い
・魚突きではどれだけ息を止められると良いか
となっており、息止めの練習には関係のない話ですが、興味がある方は読んでいってください。
魚突きにおけるその他の習得すべき技術や道具の紹介を詳しく解説した記事もあるので合わせて読んでみて下さい。
大気中と海中での息止めの違い
海に潜って海中で息を止められる時間は大気中で止めておける時間の約半分くらいになります。
魚突きでは海に潜っていくので体を動かすために酸素を消費し、水圧の変化により肺の中の空気もその影響を受けるので陸上で息を止めるよりも早い段階で苦しさを感じ始めます。
これらの影響はどうしようもないので練習により息を止められる長さを増やすしかありません。
陸上で2分間息を止めておける人であれば1分間、3分間止めておける人であれば1分30秒間くらい止めておけるので今の自分が海中でどれくらい息を止めておけるか、またどれくらい海中で息を止めていられるようになるかの目安にして目標をたてて練習してみて下さい。
魚突きではどれだけ息を止めれると良いか
初めに断っておきますが、魚突きにおいて長く潜れること、深く潜れることはそこまで重要なことではありません。
あくまでも魚を突くことができるかという事が重要であり、長く潜れるから、深く潜れるから魚を突ける訳ではないということです。
それを踏まえて解説していきますが、潜るポイントによって水深や流れの強さなどが違うため一概に何分とは言えません。
ですが目安のようなものはあります。
魚突きにおいて息止めで重要なことは潜降して海底に到達し、そこで何秒間息を止めていられるかになります。
魚突きで基本となる『寄せ』の技術には魚が寄ってくるまで動かず、ただジッとして待っておく必要があります。
寄せを行う時は最低でも20秒間は海底で粘りたいと思うのでそこから逆算し、潜行に10秒、浮上するのに10秒、海底で20秒、合わせて40秒間もあれば魚を寄せて突くことは可能です。
潜降する時間ですが10秒もあれば10mは余裕で行ける水深ですので、海中で1分間息を止めておける人であれば大抵の魚と出会うことができます。
海中で1分間、つまり大気中で2分間息を止められれば大抵の魚を突ける可能性はあるということになります。
初心者の方はまず2分間大気中で息を止められる事を目標に練習すると良いと思います。
最後に
魚突きにおいては魚を突くことが出来るかが最も重要になりますが、息を長く止めることができ、深く潜れるということはアドバンテージになるのは間違いありません。
より長く、深く潜るためには練習は必要ですが必ず安全第一に!
自分の実力を過信することなく余裕を持って練習に励むことにより少しずつではありますが確実に上達していくことが出来ます。
ほとんどの方にとって魚突きは趣味なのですから気楽に、楽しみながら練習することが長続きのコツです。
この記事を読んで下さった方が日々上達し、魚突きにおいて素晴らしい思い出を作ることが出来れば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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