【魚突き入門】第2回目となる今回は『耳抜き』について解説していきます。
魚突きを始めてみたけど
- 耳抜きが上手く出来ず、耳が痛くなって深く潜れない
- 耳抜きをすることに意識を集中してしまって周りを見る余裕がなくなり、息も続けにくい
- 片耳しか耳抜きができず、もう片方が抜けずらい
などの悩みがある人も多いのではないでしょうか?
この記事ではそんな悩みを解決するため次の3つに焦点を当てて解説していきます。
1.片耳が抜けずらい時の効果的な対処法
2.自分に合った耳抜きのやり方を見つけるための代表的な方法3選を紹介
3.マスター出来ればもう耳抜きに囚われなくなる!最強の耳抜き技術
私は今でも右側の耳が抜けずらいですがこれから解説する対処法ですんなりと耳抜きをする事が出来るようになりました。
片耳が抜けずらい時の効果的な対処法
これから対処法を解説していきますが、やること自体はとてもシンプルで簡単なので順を追って一緒にやっていきましょう。
1.まずはリラックス
耳抜きができない原因のひとつに肩こりなどの筋肉の緊張があります。
首筋から後頭部にかけての筋肉が緊張し、鼻の奥にある耳管と呼ばれる細い管が圧迫され閉まってしまうので耳抜きがしにくい状態にあることが多いです。
少しでも圧迫を解消するためリラックスした状態で首筋や耳周りのマッサージをしてほぐしてあげましょう。
2.具体的な対処法
マッサージで充分ほぐれたらリラックスした状態を維持したのままこれから説明する対処法を試してみて下さい。
1.抜けずらい方の耳を上に向けるようにして首筋を伸ばす
肩に力をいれず、ゆったりとした動作で首筋を伸ばしていきます。
2.息が漏れないよう鼻をつまみ少しづつ、ゆっくりと鼻から息を吐く
鼻をかむように一気に息を吐くのではなく、抜けない方の耳に意識を集中してゆっくりと少しづつ圧力を上げていくイメージで吐いていきます。
以上の2点を試すだけでも効果を感じられる人は多いのではないでしょうか。
それでもまだ抜けずらい人は習慣的に意識してマッサージをするようにし、耳抜きを試すときは鼻をかむなどで、鼻詰まりを解消し力まずリラックスした状態で行うようにします。
私も始めはうまくできず、マッサージを意識的に行うようにして試し、耳抜きができるようになりました。
対処法を試すときは無理はせず、自分のペースで行うようにしましょう。
代表的な耳抜きの方法3選
これから代表的な方法を紹介していきます。
中にはこれまで知らなかった方法があるかもしれませんが、もしかするとその方法があなたに合った耳抜きのやり方なのかもしれません。
1.バルサルバ法
最も有名な耳抜きの方法だと思います。
口を閉じた状態で息が漏れないように鼻をつまみ、鼻から少しづつ息を吐きだしていきます。
口からも鼻からも息が出ていかないため圧力が上がっていき、行き場を失った空気が耳管を開き鼓膜を押し戻して正常な状態に戻すことができます。
とても簡単で効果的な方法で、ほとんどの人はこれで耳抜きができるようになります。
2.フレンツェル法
人によっては難しい方法かもしれません。
感覚的なやり方なので繰り返し練習して覚えるしかありませんが出来るようになれば鼻をつまむことなく耳抜きをすることが可能となります。
舌先で上の前歯の裏から上顎を伝って喉の方にいくと柔くなっている部分があると思います。
この部分を鼻をつまんだ状態で舌の根本付近を上へ押し上げ耳管を刺激し、耳抜きをやる方法です。
自転車の乗り方を人に教える時のような難しさがあり感覚的なところが多いので練習を繰り返すしかありません。
コツとしては舌の根元を上へ押し上げる際、喉を絞めるように意識して空気が移動しないような状態で行うとやりやすいこともあります。
個人差があり人によってどの様にした方がやりやすいかが違うため自分で試行錯誤し、コツをつかむことができれば練習次第ではありますが鼻をつまむことなく耳抜きをすることが出来るようになります。
これは魚突きにおいてとても大きなアドバンテージであると言えます。
3.トインビー法
これまで紹介した方法の中で1番シンプルな耳抜きのやり方です。
鼻をつまんだまま唾を飲み込む。
以上
1番シンプルでありながら1番難易度が高い方法となります。
難易度が高いというよりも体質的なところが大きいように感じます。
できる人は数回、試しただけで出来るようになり、できない人はいくら練習しても出来ないことが多いため『出来ればラッキー!』くらいに思っておきましょう。
以上が代表的な方法3選となります。
どの方法で耳抜きをするとしても肩回りに力を入れ過ぎてしまうと出来るものも出来なくなってしまいます。
常にリラックスした状態で行うことを心掛けて意識しなくても耳抜きが出来るように練習を繰り返しましょう。
練習を行う際は空気中でもマスクをつけた状態で行うと、実際に水中でやる時のイメージがしやすく上達が早くなります。
使用するマスクは自分の顔にフィットし、耳抜きがしやすい形状のものを選びましょう。
せっかく耳抜きが出来るようになってもマスクのせいでやりにくい状態では元も子もありません。
マスター出来ればもう耳抜きに囚われなくなる!最強の耳抜き技術
これまでに紹介した方法に付け加えて、最強の耳抜き技術『マウスフィル法』を紹介します。
この方法はフリーダイビングなど潜りのスペシャリスト達が使用する究極の耳抜き技術です。
マウスフィル法とは
肺から空気を送るのではなく、喉を絞めた状態で口に溜めた空気を鼻へ送り耳抜きをする方法です。
これまで紹介してきた方法は水圧により鼓膜が圧迫され始めたらその都度、耳抜きをして正常な状態に戻すのに対して、マウスフィル法では口に溜めた空気を鼻へ送り続け常に耳抜きをしている状態になります。
原理としてはわかりますが実際行う場合は難しく、相当な練習量が必要になります。
マウスフィル法のやり方
1.鼻をつまみ口を閉じて肺から少しづつ空気を口に送ります。(空気を送る時は「む~~」と発声するようなイメージをするとやりやすいです)
2.ほっぺたが限界まで膨らむとバルサルバ法の様に耳抜きができるような状態になります。
3.喉を絞め口の空気が肺に戻らないようにする。
4.ほっぺたをしぼめながら少しづつ口の空気を鼻へ送り続け耳抜きを継続した状態を保ちます。
以上がマウスフィル法のやり方となります。
空気中でやる場合は出来るのですがこれを水中で、しかも潜りながらとなると深く潜るにつれ口の中の空気にも水圧がかかり思ったように耳抜きを継続することが難しくなります。
実際にやってみるとわかりますが激ムズで到底出来るようになれるとは思えません。
私は早々に諦め、今はフレンツェル法で魚突きを楽しんでいます。
まとめ
【魚突き入門】第2回目『耳抜き』
いかがだったでしょうか。
最後に紹介したマウスフィル法は限られた人間が到達できる領域のため習得するのは難しいと思います。
我々はフリーダイビングで競い合うために耳抜きを練習しているのではなく、あくまで魚突きをするために行っているので代表的な方法3選で紹介した中から自分がやりやすい方法を選び、あまり難しく考えずに魚突きを楽しんでいきましょう。
自分の能力を過大評価せず、安全第一に練習をすれば必ず結果は付いてきます。
この記事で一人でも多くの人が技術を向上させることができ、素晴らしい思い出が積み重なっていくことを心より願っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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